Franchise Due Diligence Guide

フランチャイズ加盟前に確認すべき15項目

加盟金とロイヤリティだけでなく、既存加盟店の収支、閉店状況、契約期間、中途解約、違約金、競業避止、仕入指定、テリトリー、店舗物件、原状回復、撤退費用まで確認します。

最終更新・監修:2026年7月12日

最初に知っておきたいこと

フランチャイズ契約は、本部が事業を代わりに経営する契約ではありません。中小企業庁は、本部と加盟店をそれぞれ独立した事業者と位置付け、解除条件など加盟者の義務と責任を契約前に確認することが重要だと案内しています。

本部の説明だけで決めず、契約書、開示書面、既存加盟者の話を突き合わせてください。個別契約の法的判断は弁護士、収支・資金繰りは税理士または公認会計士、労務は社会保険労務士へ相談します。

加盟前の重要項目・早見表

確認項目 本部へ質問すること 確認資料
加盟店の収支 自分と似た立地・規模の店舗実績はあるか 開示書面、収支資料
出店・閉店 直近3年の出店数、閉店数、契約終了数は何件か 店舗一覧、開示資料
初期費用 加盟金以外に必要な費用は何か 見積書、契約書
継続費用 ロイヤリティ、広告費、システム費、指定仕入れはどう計算するか 契約書、料金表
支援内容 開業前後に誰が何回、何を支援するか 支援計画、マニュアル
契約終了 中途解約、違約金、競業避止はどうなるか 契約書
店舗物件 賃貸借契約、工事、原状回復を誰が負担するか 賃貸借契約案、工事区分表

フランチャイズ加盟前の15項目チェックリスト

1. 本部の事業概要・財務状況

設立年、事業内容、代表者、資本金、決算情報、訴訟・行政処分の有無を確認し、契約期間中に支援を続けられる体力があるかを見ます。

2. 加盟店数と推移

現在数だけでなく、直近3年間の新規加盟、契約更新、契約終了、閉店の推移を質問します。純増数だけでは実態を判断できません。

3. 直近の出店・閉店状況

閉店件数と理由を確認し、可能であれば既存加盟者や元加盟者にも話を聞きます。

4. 類似立地・類似規模店の収支

自分の候補地と近い地域、坪数、家賃、商圏の売上・原価・人件費・営業利益を確認します。平均値だけでなく分布や前提も質問します。

5. 売上予測の前提

客数、客単価、営業日数、稼働率、季節変動を確認し、候補物件の条件が反映されているかを見ます。

6. 加盟金・保証金・研修費

支払う金銭の名称、金額、支払時期、返還の有無、契約不成立時の扱いを確認します。

7. ロイヤリティの算定方法

売上歩合、粗利歩合、定額などの計算方法と、最低保証、値引き、返金、消費税の扱いを確認します。

8. 広告費・システム費・指定仕入れ

広告分担金、システム利用料、研修費、更新料、指定仕入れ、指定工事を含め、ロイヤリティ以外の費用を収支へ反映します。

9. 本部の指導内容と追加費用

研修、現地支援、SV訪問、採用・集客支援の内容、回数、担当者、追加費用を具体的に確認します。

10. テリトリーとドミナント出店

営業地域の保護、近隣への直営店・別加盟店の出店、オンライン販売との競合を確認します。

11. 契約期間・更新条件

契約期間、自動更新、更新料、更新拒絶の条件に加え、FC契約と店舗賃貸借契約の期間がずれていないか確認します。

12. 中途解約・違約金

通知期限、違約金の計算方法、設備・在庫・看板・システムの扱いを確認します。

13. 競業避止義務

契約中と終了後の対象業種、地域、期間を確認し、事業継続に影響する場合は署名前に弁護士へ相談します。

14. 店舗賃貸借・原状回復・撤退費用

物件名義、保証金、工事区分、指定業者、原状回復、造作譲渡、解約予告期間を確認します。FC契約終了後も賃貸借契約と撤退費用が残る場合があります。

15. 本部紹介以外の既存加盟店への確認

立地・規模・加盟年数の異なる加盟店にも、支援内容、追加費用、人材、解約時の対応を質問します。

相談先の使い分け

相談内容 相談先
契約書、中途解約、違約金、競業避止 弁護士
収支計画、資金繰り、税務 税理士・公認会計士
採用、雇用契約、労務 社会保険労務士
店舗物件、賃貸条件、原状回復 店舗不動産の専門家
加盟後の実態 現役・元加盟オーナー
複数分野の経験情報 経営者コミュニティ

より詳しい使い分けは、店舗経営の相談先7選で確認できます。

確認に使える公式資料

公正取引委員会は、ロイヤリティ、指導内容、契約期間、解除・中途解約、ドミナント出店などを契約前の開示事項として挙げています。個別の契約が適法かどうかは具体的事情で判断されるため、一律に断定できません。

現役加盟者の実例と関連ガイド



1. FC加盟前に確認すべきこと

最初にお伝えしたいのは、フランチャイズ加盟は「ブランドを借りる契約」であると同時に、「数年単位で自分の時間とお金を縛る契約」だということです。

加盟を検討する段階で、最低限おさえておきたい確認事項は次のとおりです。

  • 法定開示書面(情報開示書面)を受け取ったか。日本では中小小売商業振興法などにより、一定の本部には加盟希望者への事前開示が求められる場面があります。書面が出てこない、説明を急がされる、という状態のまま契約に進むのは避けるべきです。
  • 加盟金・保証金・ロイヤリティの「総額」と「いつ出ていくか」を把握したか。月々の固定費だけでなく、開業時にまとめて出ていくお金を時系列で並べてください。
  • 既存加盟店の生の声を聞けるか。本部が用意した成功例だけでなく、自分で複数店舗のオーナーに話を聞けるかどうかは、本部の透明性を測る一つの目安になります。
  • 撤退するときの条件を、契約前に確認したか。多くの方が「うまくいく前提」で契約しますが、撤退条件こそ契約前に読むべき項目です。

これらは、契約書にサインする前にしか確認できません。サインした後では交渉の余地が一気に狭まります。


2. 加盟金・ロイヤリティの見方

加盟時に提示される費用は、本部ごとに考え方が大きく異なります。金額そのものより、「何に対して払うお金か」を分解して見ることが大切です。

加盟金は、ブランド使用権・開業ノウハウ・初期研修などに対する一時金であることが一般的です。返金されない設計が多いため、「払った後に得られるものが金額に見合うか」を冷静に見てください。

ロイヤリティには、主に次のような方式があります。

  • 売上に対して一定割合をかける「売上歩合方式」
  • 売上にかかわらず毎月一定額を払う「定額方式」
  • 粗利益に対して割合をかける方式

どの方式が有利かは、あなたの想定売上次第で変わります。売上が読めないうちは、「最悪のケースでも払い続けられるか」を基準に見るのが安全です。定額方式は売上が伸びれば割安になりますが、立ち上がりが遅れたときに重くのしかかります。

なお、他社・他団体の具体的な料率や会費の数字は、本部・各団体の公式情報でご確認ください。同じ業態でも条件は本部ごとに違います。横並びの相場感を鵜呑みにせず、必ず一次情報に当たってください。

加盟金やロイヤリティ以外に、広告分担金・システム使用料・仕入れの縛りといった継続費用が乗ることもあります。「毎月、本部に出ていくお金の合計」で把握することをおすすめします。


3. 収支シミュレーションの注意点

本部から提示される収支モデルは、あくまで「うまくいったときの絵」であることが少なくありません。提示数字を否定する必要はありませんが、自分の手で前提を置き直すことが重要です。

注意して見たいポイントは次のとおりです。

  • 売上想定の根拠。客単価×客数で組まれているはずです。その客数は、あなたが出す立地で本当に取れる数字かを、自分で検証してください。
  • 家賃が含まれているか、いくらで置かれているか。後述しますが、家賃は出店地によって大きく変わります。モデルの家賃が実際の物件より安く置かれていると、収支は一気に崩れます。
  • 人件費の前提。オーナー自身が現場に立つ前提のモデルは、人を雇った瞬間に成り立たなくなることがあります。
  • 黒字化までの運転資金。立ち上がりの数か月は赤字が続く前提で、手元資金が尽きないかを見てください。

私が現場で見てきた失敗の多くは、「家賃と運転資金を甘く見たこと」に集約されます。商品が悪かったというより、固定費に耐えられず、軌道に乗る前に資金が尽きるパターンです。

収支は、本部の数字をそのまま信じるのではなく、「自分の立地・自分の家賃・自分の手元資金」で組み直してください。


4. FC本部の見極め方

本部選びは、フランチャイズの成否を左右する最大の要素です。特定の本部を良い・悪いと断ずるのではなく、どの本部にも当てられる「見極めの観点」を持つことが大切です。

見るべき観点を挙げます。

  • 直近の出店と撤退の傾向。出店数だけでなく、閉店がどれくらい出ているかを確認できるかどうか。本部がここを開示できるかは、誠実さの一つの目安になります。
  • 加盟店への支援の中身。開業時だけ手厚く、開業後は放置という構図になっていないか。継続支援の具体的な中身を確認してください。
  • 本部の収益構造。本部が加盟金で稼ぐ構造なのか、加盟店が儲かって初めて本部も儲かる構造なのか。加盟店の成功と本部の利益が同じ方向を向いているかを見てください。
  • 担当者の説明姿勢。リスクや撤退の話を正面から説明してくれるか、良い面だけを強調するか。

これらは、パンフレットではなく、面談と既存加盟店への聞き取りでしか見えてきません。手間を惜しまず確認することをおすすめします。


5. 物件契約とFC契約の関係

ここは、店舗不動産を専門にしてきた立場から、特に強くお伝えしたい論点です。

フランチャイズに加盟するとき、多くの方は「FC契約」だけに気を取られます。しかし実際に商売を縛るのは、物件の賃貸借契約です。FC契約と物件契約は別物であり、しかも深く絡み合っています。

注意すべき関係を挙げます。

  • 契約期間のズレ。物件の賃貸借契約が10年、FC契約が5年だと、FCをやめても物件の契約だけが残るという事態が起こり得ます。逆もまたしかりです。
  • 本部指定の物件・本部経由の物件。本部が物件を用意するケースでは、条件が本部に有利に設計されていないかを確認してください。
  • 保証金・原状回復・違約金。退去時に発生する費用は、物件契約側に書かれています。出店時の家賃や保証金だけでなく、「出るときにいくらかかるか」まで読んでください。
  • 賃料改定の条項。数年ごとに賃料が見直される条項が入っていることがあります。固定だと思っていた家賃が上がる前提になっていないかを確認してください。

私はこれまで、出店の交渉だけでなく、賃料の減額交渉や撤退、立ち退きの交渉まで現場で扱ってきました。そこで痛感したのは、物件契約の一行が、数年後の数百万円を左右するということです。FC契約のチェックに時間をかける方は多いのですが、物件契約は不動産の専門家の目を一度通すことを強くおすすめします。


6. 撤退条件・違約金・競業避止義務

うまくいくことを前提に契約する方がほとんどですが、契約前に最も冷静に読むべきなのは「やめるときの条件」です。

確認したい条項は次のとおりです。

  • 中途解約の可否と違約金。契約期間の途中でやめた場合に、いくら払う設計になっているか。残存期間分のロイヤリティ相当を求められる設計もあり得ます。
  • 物件側の違約金。前章のとおり、撤退時の費用はFC契約と物件契約の両方に存在します。両方を合算して見てください。
  • 競業避止義務。契約終了後、一定期間・一定地域で同種の商売をしてはいけない、という条項が入っていることがあります。脱サラして人生を賭ける方にとっては、「やめた後に何ができなくなるか」を左右する重大な条項です。
  • 原状回復の範囲。スケルトンに戻す義務があるのか、どこまで戻すのか。退去費用の大半はここで決まります。

これらは、契約書の後ろのほうに小さく書かれていることが多い項目です。だからこそ、契約前に時間をかけて読む価値があります。撤退条件を読まずにサインするのは、出口のない部屋に入るのと同じです。


7. FC加盟で失敗しやすい人の特徴

長く現場を見てきて、つまずきやすい方には共通点があると感じています。これは特定の誰かを指すものではなく、自分自身を点検するためのチェックリストとして読んでください。

  • 本部の数字をそのまま信じる人。提示された収支モデルを、自分の立地・自分の家賃で組み直さないまま契約に進む方です。
  • 撤退条件を読まない人。うまくいく前提しか頭になく、やめるときのコストを把握していない方です。
  • 物件契約を軽く見る人。FC契約には時間をかけるのに、物件契約は不動産屋任せにしてしまう方です。
  • 一人で抱え込む人。本部の担当者以外に、利害関係のない第三者へ相談できる相手を持っていない方です。
  • 立地より内装にお金をかける人。集客は立地で大きく決まるのに、初期投資の配分を間違える方です。

逆に言えば、これらを一つずつ潰していけば、失敗の確率は確実に下げられます。フランチャイズは、運ではなく準備で結果が変わる世界です。


8. FC加盟前に第三者へ相談すべき理由

ここまで読んでお気づきかもしれませんが、加盟前の確認事項の多くは、「本部の担当者には聞きにくいこと」です。

本部の担当者は、加盟してもらうことが仕事です。誠実な担当者であっても、構造上、加盟を後押しする立場にあります。だからこそ、加盟する側には、利害関係のない第三者の視点が必要になります。

第三者に相談すべき理由を整理します。

  • 本部に有利な前提を、フラットに点検してもらえる。収支モデルや契約条項を、加盟を勧める立場ではない人に見てもらえます。
  • 物件契約という盲点を、専門家の目で見てもらえる。FC契約は本部が説明してくれますが、物件契約まで一緒に見てくれる人は多くありません。
  • 既に出店した人の生の経験を聞ける。成功も失敗も含めた実体験は、パンフレットには載っていません。
  • 冷静になる時間を持てる。相談する相手がいるだけで、勢いだけで契約に突き進むことを防げます。

相談先は、税理士・中小企業診断士・弁護士といった士業のほか、実際に店舗を出した経験者のコミュニティなど、複数あります。各相談先の費用やサービス内容は、それぞれの公式情報でご確認ください。大切なのは、「本部以外に、相談できる相手を持っておく」ことです。


9. 店舗経営者倶楽部で学べること

私は、店舗経営者倶楽部という場を主宰しています。これは、資産になる店舗を、仲間とつくることをコアに置いたコミュニティです。

なぜこの場をつくったのか。それは、出店の現場で「相談できる相手がいないまま契約してしまった」という失敗を、何度も見てきたからです。本部にも不動産屋にも、利害があります。利害から少し離れた場所で、本音で相談し合える仲間が必要だと考えました。

倶楽部で扱っているのは、たとえば次のようなテーマです。

  • 物件の見方と、賃貸借契約で見落としやすい条項
  • 加盟金・ロイヤリティ・収支モデルの読み解き方
  • 出店後の集客と、口コミ・MEO・AI検索への対応
  • 撤退・移転といった、出口を見据えた店舗運営

倶楽部には、会員が300名を超えて参加しています。その多くがフランチャイジー、つまり実際にフランチャイズで店舗を運営している方々です。同じ立場の仲間に、リアルな経験を直接聞ける環境があります。

セミナーのアーカイブも50本以上あり、過去の議論をいつでも見返せます。一人で抱え込まず、先に経験した仲間の知見を使える。これが、この場の価値だと考えています。


10. よくある質問(FAQ)

Q1. フランチャイズ未経験でも加盟して大丈夫ですか。
未経験でも加盟は可能です。ただし、未経験だからこそ、本部の数字をそのまま信じず、契約と物件と撤退条件を第三者と一緒に点検することをおすすめします。準備で結果は大きく変わります。

Q2. 加盟金やロイヤリティの相場はどれくらいですか。
業態や本部によって大きく異なるため、一律の相場をお伝えすることはできません。各本部の公式情報をご確認のうえ、「自分の想定売上で払い続けられるか」を基準に見てください。

Q3. 物件は本部に任せたほうが安心ですか。
本部が物件を用意してくれるケースもありますが、条件が本部に有利になっていないかは必ず確認してください。物件契約は数年単位で商売を縛ります。不動産の専門家の目を一度通すことをおすすめします。

Q4. 途中でやめたくなったら、すぐにやめられますか。
契約によっては、中途解約に違約金が伴います。さらに物件側の原状回復費用や、契約終了後の競業避止義務がかかることもあります。やめるときの条件は、契約前に必ず確認してください。

Q5. 加盟前に誰に相談すればいいですか。
税理士・中小企業診断士・弁護士といった士業のほか、実際に店舗を出した経験者のコミュニティが相談先になります。大切なのは、本部以外に、利害関係のない相手を持っておくことです。


11. 加盟の前に、相談できる仲間を持ってください

フランチャイズ加盟は、準備で結果が変わります。本部の数字を組み直し、物件契約を読み込み、撤退条件まで確認する。この一つひとつが、数年後のあなたを守ります。

そして、それを一人でやり切るのは簡単ではありません。だからこそ、利害から離れて本音で相談できる仲間を持ってください。

店舗経営者倶楽部は、資産になる店舗を仲間とつくる場です。会員が300名を超えて参加し、実際に出店した経験者の知見を直接使えます。入会は審査制で、入会金は198,000円(通常264,000円)、月額は0円、お支払いは一度きりです。そして、入会から1年後に、無条件で全額返金します。合わない場合のリスクを負わずに、1年かけてじっくり試していただける設計です。

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この記事は、店舗物件の仲介・出店支援・店舗経営者コミュニティ・開業支援・口コミ/MEO/AI検索対策を行う、店舗情報サービス株式会社(代表取締役 繁友健志)がお届けしました。本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の契約・法務・税務については、各専門家および各本部・各団体の公式情報をご確認ください。

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